シンガポールでフリーランスとして──英語に自信がなかった私がここにくるまで

現在シンガポールでフリーランスとして活躍されている原弘朱さん。IT企業で行なったシンガポール研修、駐在が大きな転換となった原さんの今に至るまでの軌跡をお聞きしました。

原 弘朱さん

カナダ留学、出版社での仕事を経験して

出版社時代
▲出版社時代

もともとは英語教師を目指しており、大学では教職課程を履修していました。「英語の先生になるのだから海外に経験があったほうが良いのではないか」と考え、大学3年次に実費でカナダのビクトリアに1ヶ月留学をします。カナダを選んだ理由としては、留学雑誌をペラペラとめくっていた時に自然豊かなカナダがなんとなく目に留まったからです。

1ヶ月という短い期間と初めての海外ということだったため、生活に慣れるのに戸惑ってしまい、沢山のことにチャレンジする機会がありませんでしたが、ホームステイで現地の人と過ごしたり、自然豊かなビクトリアの地で観光を楽しんだりすることができました。

1つ後悔している事として、もっと留学についてリサーチをしておけば良かったと思っています。というのも、通っていた語学学校が韓国人と日本人ばかりで、結局日本人の友達を作って留学を終えてしまったからです。(笑)

大学卒業後は英語の先生という道ではなく、ダイビング雑誌の出版社に就職を決めます。大学生の時にダイビングをしていたということや、この仕事を通して、海外に行くことができる機会が沢山あるのではないかと思い、出版社の編集という道を選びます。そして実際にハワイやフィリピンのビーチに行って、記事を作成することもありました。

しかし出版社の仕事がかなり激務だったことや、一部の雑誌がWeb媒体に移行していったことで、ここで一生働いて過ごすイメージができなくなり、転職を考えるようになります。

ある時書店に並んでいる雑誌を手に取りました。そこにはGoogleの創業者が卒業生に向けて語ったスピーチが記載されており「これからはITだ。世界へ向けた可能性がある。」という創業者の言葉に私はハッとしました。

紙媒体の雑誌を編集する私にとっては「ITはライバル」と感じていましたが、自分を潰そうとしているIT業界はどんなものかと興味が湧くようになっていました。 そしてアレックスソリューションズというIT会社に出会います。

時代の流れに乗り、IT企業へ

研修時
▲研修時
シンガポールのIT学校
▲シンガポールのIT学校
研修先のクリスマスパーティ
▲研修先のクリスマスパーティ

当時はとにかくITに関わる事であればなんでも良いからやってみようという気概でした。アレックスソリューションズでは英語を活かすことができる仕事があるということや外国人が多そうだったため異文化の交流ができるのではないかということ、また未経験でもOKということだったので、転職に踏み切ります。

アレックスソリューションズに転職後はシンガポール研修に行くことになります。ちょうどマリーナベイ・サンズがオープンしたばかりで、天空のプールがあるという触れ込みや、当時SMAPがそこでCMしており、テレビでマリーナベイ・サンズが流れていたので、シンガポールに行ってみたいなと思っていたところでした。

研修先ではヘルプデスクの対応を行なっていました。英語での電話対応に、最初は電話を取ることさえ躊躇をしてしまい、上司からも「今日は電話取れた?」と聞かれることもありました。 そんな日々から段々と自分なりに工夫をしていくようになります。ヘルプデスクというのは大体言うことは同じです。そこで同僚がどんなことを喋っているのかスクリプトとしてメモに取り、そのメモを見ながら対応することで、少しずつ電話での英語対応ができるようになっていきました。そして周りの人やお客様が優しかったこともあり、楽しくシンガポールでの研修を終えます。

学んだことを活かし、英語を使って仕事をする—研修を終えて

駐在員時代 学生さんを案内
▲駐在員時代 学生さんを案内

シンガポールでの研修から帰国後は大手の通信会社に常駐することになります。日本語対応と英語対応を行うサービスデスクの仕事です。通信会社が対応をしているネットワークに問題が発生した時に、問題の切り分けや解析、そして現地のプロバイダや現地にいるお客様と連携をとってネットワークの復旧に努めます。ここでの仕事はシンガポールで学んだITや英語の知識が活かせたなと思います。

そして通信会社で2年ほど過ごした後にアレックスソリューションズの本社付けとなり、シンガポール拠点にて駐在することを決めます。やはりシンガポールが好きで自分に合っていると感じたことや、シンガポールは様々な国から人々が移住してきて、いろんな人たちと出会えるということが大きなポイントでした。

駐在先での仕事は基本的に日本からシンガポールに来る学生さんたちのアテンドを行います。仕事のやり方については本当に自由でした。本社から具体的にこういうことをやってくださいと指示が来たりするわけではないので、自分で考えて自分で実行するという形です。このような自由さが自分の性に合っていましたし、学生さんたちも自分を変えたい、チャレンジしたいという想いでやってくると思うので、自分に重なるところもあり、それに応えようと一生懸命仕事に打ち込みました。

フリーランスとして働く現在と将来

フリーランスとして
▲フリーランスとして

現在ではアレックスソリューションズを退職してフリーランスとしてシンガポールで働いています。企業様のサポートや翻訳の業務を行なっており、今後もさまざまなプロジェクトに挑戦したいと考えています。もしかしたら、この先会社設立もあるかもしれませんが、今は自分の方向性を見定めている途中です。

やはり私の中で海外に行けた経験は大きかったと感じています。いろんな国の人たちと出会うことで自分の考え方や価値観が大きく変わりました。シンガポールでの研修や駐在の経験がなかったら、今こうしてシンガポールでフリーランスとして過ごすこともなかったかなと思います。

海外へ留学やワーキングホリデー、ボランティアなどを考えている人たちにアドバイスをお願いします

日本人は英語ができないと感じている人も多いと思いますが、発音や文法など気にせずにやってみると良いと思います。私も最初は英語ができないという思い込みがありましたが、いざ海外に飛び込んでやってみると意外とできるものだなと感じています。

日本人のみなさんは様々な能力に長けている人も多いので、英語ができないと気落ちせずに、とにかく図太くなって、英語ができなくても海外に出てみると良いと思います。