実務で磨いた語学力とITスキル。その力でキャリアを切り開く
高校時代のバンド活動を通じて海外文化に興味を持った岩瀬さん。それがきっかけとなり、英語を活かしたキャリアを志すようになりました。体調不良で大学中退といった困難を乗り越え、通訳案内士の勉強や英検取得を通じて地道にスキルを積み上げてきました。初めての語学を活かした仕事では、英語とITの専門性に触れ、自信を深めながら新たな分野への興味を広げました。そんな岩瀬さんの挑戦をご紹介いたします。
岩瀬 敦史さん
高校時代のバンド活動が広げた海外への興味
高校時代、バンド活動を通じて海外に興味を持つようになりました。友人に誘われたのがきっかけです。担当楽器はベース。当初はなんとなく始めたものでしたが、次第に洋楽に惹かれ、特にブリティッシュロックに強い影響を受けました。この経験が、海外文化や英語への興味を持つきっかけとなりました。
その後、大学では法学部に在籍しながら英語の授業も追加で履修。学業と並行して英語を使う機会を増やそうとしましたが、海外留学には費用面や現地での生活への不安から踏み切ることができませんでした。
一方で、当時の努力や興味は、将来的に英語を活かしたいという漠然とした目標に繋がります。
一時体調を崩してしまい、大学へ通うことができず、中退をしてしまいます。その後はだんだんと体調は回復していき、フリーターとして生活をしていましたが、同時に将来への不安を感じるようになりました。しかしこの期間に友人と行った観光やテレビで見た旅番組を通じて「英語を使って外国人向けの観光案内をしてみたい」という想いが芽生え、通訳案内士の資格取得を目指すことに。
通訳案内士の資格では、日本地理や日本史、外国語などの幅広い知識が必要でしたが、独学で約1年間、勉強に取り組みました。「受かるまで諦めずに受験し続けよう」という想いでしたが、コロナが発生。観光業に大きなダメージがあったため、将来のことを考えて取得を断念しました。
その後も英語の勉強を続け、まずは「何か頑張らないと」という気持ちから英検準1級を取得しました。英検の2次面接は日本人が苦手とする、スピーキングのテストになります。そのためテキストを使った試験対策というわけにはいかず、例えば話したいことを頭の中で英語として考えたり、メモ帳を使って表現を書き留め、わからないものを調べたり、Google翻訳で発音を確認しながら練習するなど、地道な取り組みを続けました。勉強自体はあまり好きではありませんでしたが「やればやった分だけ成果が返ってくる」ということをこの経験を通じて強く感じました。
そして勉強を続けている英語に加え、将来役に立つスキルを身に付けようと模索していたところ、アレックスソリューションズというITの会社に出会います。
アレックスソリューションズでは「英語✖️IT」ということを掲げており、これって専門性が高そうだし、今後どの業界でもやっていけるんじゃないかと興味を持ちました。
また代表がエジプト留学で得た語学力を活かす場を、かつて求めていたという話にも共感し、自分も大学を中退、フリーターとして将来に悩んでいた時期と重ね合わせることができました。
初めての実務で得た語学力とITへの興味
初めて語学力を活かした仕事は、SOC(セキュリティオペレーションセンター)のオペレーター。この仕事では、セキュリティソフトを使って端末を監視し、不正アクセスや障害の対応を行いました。また、海外の顧客と英語でメールをやり取りする機会もありました。
初めて英語を実務で使う環境だったため、当初は非常に緊張しましたが、読み書きが中心だったため、辞書や翻訳ツールを駆使しながら徐々に慣れていきました。
業務内容はシフト勤務が中心で、夜間対応もありましたが、英語を使って実際に働いている充実感を感じることができましたし、英語を使うことに対しても自信を持てるようになっていきました。また、ITのセキュリティ分野にも興味を持つようになり、この分野でのスキルアップを目指すきっかけとなりました。
この職場では約1年半勤務し、業務にも慣れてきた頃、先輩からの誘いで転職を決意。新しい職場では、サーバーの設計や運用など、よりインフラに関する専門性の高い分野に挑戦することになります。
先輩からの誘いがきっかけではありますが、この会社を選んだ理由は、会社が資格取得を全面的に支援してくれる環境が整っていたことです。例えば、システムの脆弱性を見つけ防御するための国際的なセキュリティ資格、CEH(Certified Ethical Hacker)といった高額な資格試験の費用も会社が負担してくれるため、自己投資のハードルが低く、スキルアップに集中できる点に魅力を感じています。
また日々の業務では、専門知識を活かしながら新しいことに挑戦できる機会が多く、やりがいを感じています。
未来への展望と前職での学び
近い将来の目標は、応用情報技術者資格を取得することです。また、数年後には脆弱性診断士として活躍したいと考えています。プライベートでは大型バイクを購入し、趣味をさらに充実させたいという夢もあります。
前職で海外の人たちとのやりとりを通じて学んだのは「意思表示の重要性」です。日本の「察する文化」とは異なり、海外では自分の意見や要望を明確に伝えることが求められます。この考え方は、現在の職場でも非常に役に立っています。例えば、業務上の不明点を曖昧にせず、しっかり確認して進めることでミスを防ぐといったことが、仕事を効率的に進める鍵となっています。